私は現在48歳の主婦、ひとり息子は10歳です。

独身で好きなことをして生きてきたので、結婚自体が遅く38歳での高齢出産でした。

若いころは結婚生活に憧れたこともあまりなかったのですが、結婚してみたら母親像や家族像などいろいろと理想を描くようになりました。

子どもが生まれて、自分が子どもからなんて呼ばれたいか、というのも、その理想のひとつで、私の場合は「ママ」でした。

小さい子がそんな風に呼ぶのはとても可愛らしかったし、私自身が年齢よりも若く見られることが多かったので、母ちゃんとかお母さんというのには抵抗があったのです。

しかし夫は私より年上で、しかも強面な見かけなので「パパ」なんて恥ずかしい、と、自分のことは「父ちゃん」私のことは「母ちゃん」と呼び始め、子どもがことばを覚える頃には私の理想は崩れ「父ちゃん」と「母ちゃん」になってしまいました。

子どもが3歳の頃、家族でホームセンターに買い物に行った時のこと、その店舗は本当に広く、大人でも迷子になりそうなお店なので気をつけてはいたのですが、息子とはぐれてしまいました。

資材売り場などは危険なものもあるので、青くなって探し回っていたところ、どこかからものすごく大きな子どもの声が聴こえます。

「かあちゃーーん!!」と叫んでいるのは、どう考えてもうちの息子。

声をたどっていって駆けよってみると「あ、かあちゃん」と、にこにこ笑っていたので、気が抜けて私も笑ってしまいました。

ママ、だと「かあちゃん」ほどインパクトがないので、そんなにすぐには見つけられなかったかもしれません。

それ以降「母ちゃん」と言う呼び方にはすっかり慣れて、私も自分を「母ちゃん」と言うようになりました。

文字が書けるようになったころから、今でも息子は時々「かあちゃんへ」と書いた手紙をくれるので、取ってあります。

「母ちゃん、あのね」と何でも話してくれる息子との関係がこれからも続いて行くと良いなと思っています。